「招福猫」を授与する楠珺社。樹齢千年を超える楠をご神体として祀っており、「初辰さん」の名で親しまれている。

大阪市 招福猫 しょうふくねこ

 摂津国の一の宮であり、全国約2,300社余の住吉神社の総本社でもある住吉大社は、古くから大阪の人々の心のよりどころとして親しまれてきた。授与品や縁起物も多く、「招福猫」もその一つで、住吉大社の末社・楠珺[なんくん]社にて月初めの辰の日に行われる「初辰[はつたつ]まいり」で参拝者に授与されている。

 この「初辰まいり」は、住吉大社独特の信仰で、境内にある楠珺社など4つの末社をお参りし、商売発達、家内安全を願うもので、高さ4センチメートルほどの裃[かみしも]を着けた「招福猫」はその授かりもの。奇数月は人を招く左手を挙げた猫、偶数月は金運を招く右手を挙げた猫が授与される。これを毎月集めて48体揃うと四十八辰=始終発達として満願成就となるという。これには「4年も月参りを続けられるのは、それだけ無事発達している証拠。一度も欠かさずお参りできるのはありがたいこと」という意味があるそうだ。

 集めた小さな招福猫は満願成就の証として納め、少し大きな中猫1体と交換する。これをさらに12年かけて対で集めると大猫1体が授与される。大猫を対で揃えるには24年かかる計算だ。

招福猫

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