Blue Signal
May 2007 vol.112 
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探訪 鉄道遺産
探訪 鉄道遺産 文明開化の香りを伝える日本最古の駅舎 旧長浜駅舎(滋賀県長浜市)
豊臣秀吉ゆかりの城下町で、北国街道の交通の要衝だった湖北の都市・長浜。この街には日本に現存する最古の駅舎「旧長浜駅舎」が保存・展示されている。

長浜駅は1882(明治15)年に、敦賀線(現北陸本線)の起点駅および長浜〜大津間の鉄道連絡船である太湖汽船への乗り継ぎ駅として開業した。イギリス人技師ホルサムが設計した西洋館風の駅舎は、石や煉瓦造、木造が主流だった明治初期としては画期的なコンクリート造。鹿鳴館を思わせる凝った手すりの階段や待合室などを見ると、船・車の連絡客で賑わっていたころの華やぎが伝わってくる。

初代長浜駅舎は1903(明治36)年に2代目長浜駅舎が完成したことで駅舎としての役割を終え、以後は倉庫として使われた。1958(昭和33)年には鉄道記念物に指定され、現在、長浜の鉄道史を紹介する長浜鉄道スクエアの施設として公開されている。

【アクセス】東海道線「長浜駅」 下車徒歩約3分
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