Blue Signal
January 2006 vol.104 
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天守閣探訪
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彦根城(滋賀県彦根市)
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琵琶湖湖畔の小高い丘に位置する彦根城。天下の名城の一つに数えられるこの城は、井伊直継・直孝によって約20年の歳月を費やして建設された。

四重五階建ての大津城旧天守を移築したとされる彦根城の天守が完成したのは、築城が始まって3年後の1606(慶長11)年。牛蒡積[ごぼうづみ]と呼ばれる石垣の上に、二重櫓に高欄付の廻縁をつけた望楼が聳える三重三階の古い形式を残している。三重の屋根は、切妻破風、入母屋破風、唐破風を美しく組み合わせたもので、花頭窓[かとうまど]が最上階だけでなく二階にも配されるなど、変化に富んでおり、美しい曲線の調和を見せる。

城郭本来の防御機能と、装飾的な外観の美しさを兼ね備えた彦根城。冬が訪れると、白く清らかな雪に包まれ、優美な城がより一層の輝きを放つ。
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